広報誌「奏」Magazine SOU

主催事業レポート

こどもクラシックミュージックアトリエvol.5 開催レポート

写真:栗山主税

「こどもクラシックミュージックアトリエ」は、調査研究事業「子ども向け音楽プログラム開発」の研究の一環として、2022年より住友生命いずみホール(一般財団法人 住友生命福祉文化財団)と共同で実施しています。

今回は未就学児とその保護者を対象に、住友生命いずみホールの舞台上で鑑賞するコンサートプログラムを企画し、実施しました。

今回のプログラムは、“音から感じる気持ち”をテーマに構成。クラシック音楽の曲はもちろんのこと、絵本「どんぐりころころそのあとは」を読みながら、こどもたちも知っている「どんぐりころころ」の曲を絵本に合わせて変奏するなど、表現の変化を楽しみました。

開演前、終演後はロビーで楽器体験を開催!初めてさわるヴァイオリン、チェロにドキドキしながら、音を鳴らす姿が見られました。

★お客様の声(アンケートより抜粋)

*初めての弦楽器に心奪われていました。また、どんぐりころころを一緒に歌えることが嬉しかったようです。

*演奏が始まる前、息子はずっと大きな声で同じ言葉を繰り返していて、なんだろう?と思っていたら、ホールの響きを感じていたようです。ほわほわすると言っていました。その発見に感動しました。

*皆さんの演奏される姿をよく観察していたようで、ロビーでヴァイオリンに触らせて頂いた時にしっかり真似ができていました。

*客席からではなく舞台の上で音楽家の皆さんと同じ目線で楽しめる座席配置に感動しました。

*こども以上に、親が久しぶりのクラシック音楽を間近で聴けてとても嬉しかったです。

*こどもたちに本物の音楽に触れさせたいと思っていましたが、なかなか未就学児には機会がなかったですし、しかも素敵なホールですので、今回楽しみにしていました。冒頭のカノンから感動して、親の私も涙が溢れました。

後藤彩子さん(ヴィオラ奏者)にお話を聞きました👂

このコンサートは、日本室内楽振興財団の調査研究事業委員として後藤彩子さんが中心に企画を行っています。コンサート終了後、こどもクラシックミュージックアトリエへの思いや展望を聴きました!

♪どのような思いでこのコンサートを作っていますか?

子どもだけでなく、一緒に来る保護者の方も“わぁ!”となれる、驚きや発見のあるコンサートを目指しています。

♪ホールの舞台で聴くスタイルになったのはなぜでしょうか?

ホールならではの体験、そして親密感のある室内楽ならではの体験をできるよう、より距離の近いホールの舞台上で音楽を聴いていただくというスタイルになりました。

♪5回の開催を経て、いかがですか?

一緒に演奏するメンバーとも、「演奏家の私たち自身も成長していけている」と話しています。間合い、子供のリアクションへの対応、どんなアクティビティを入れるか・・・1回1回着実に積み重ねてきたことで、演奏者自身もステップアップをしていると感じています。

♪今後はどんな進化を考えていますか?

近現代の音楽を使ったコンサートもしてみたいと思っています。

♪ありがとうございました

調査研究事業
こどもクラシックミュージックアトリエvol.5

住友生命いずみホール

2024年3/1(金)

  • 11:00-11:45 参加者 大人22 子供27
  • 14:00-14:45 参加者 大人30 子供28

対象 未就学児とその保護者
料金 無料(事前応募によるご招待)
出演 上敷領 藍子(ヴァイオリン)相原 瞳(ヴァイオリン)後藤 彩子(ヴィオラ) 佐藤 響(チェロ)

主催:公益財団法人 日本室内楽振興財団/住友生命いずみホール(一般財団法人 住友生命福祉文化財団)

★演奏曲
パッヘルベル:カノン
ヴィヴァルディ:「春」
梁田貞:どんぐりころころ
アンダーソン:フィドルファドル
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番 第1楽章
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番 第2楽章
シューマン:弦楽四重奏曲第1番 第4楽章
モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番 「春」 第4楽章